俺たちの曳き回し練習21

台風一過の晴天
と思いきや、ポツリポツリと天気雨。
空には虹が架かっていたことに気づいていた人はいたのだろうか?
いや、おそらく俺くらいなものだろう。
2日連チャンのアーケード練習にフラストレーションを溜めていた俺たちには緊張感が漂っていたからだ。

久しぶりの八坂での場所踏み。
その滑りやすい敷石は、精度の高い演技を求められる俺たちにとって、
さらに目標を高くするハードルのような存在になっていた。

歴代の根曳も悩ませた竜宮船の癖。
車輪の構造的問題でまっすぐ進んでいても左方向にズレてしまうこと。
如何に根曳が意識して長采に向かっていっても最後にちょっと左にズレてしまうのだ。
しかも、八坂と諏訪に至っては踊り場に傾斜があるため、回す軸が下に流れてしまう。
もうそんな細かい部分まで気を使わないといけない時期でもあることを、長采をはじめ全員が意識していたことも緊張感の原因のひとつでもあった。

今日は、長崎くんち塾の皆さん、さるく関係の皆さんの見学があったのに加え。。。
八坂連のお手伝いも西浜町の皆さんも駆けつけてくれた!!

西浜町には俺たち東茺町にも縁の深いイマイ氏がいる!!
覚悟はしていたが、今日は『モッテコイ』の嵐!!
イマイ氏に至っては一杯やってきたんじゃないん?
っちゅうくらいのノリでガンガン煽ってくる(笑)

(テレビの取材を受ける新成人マサキ)
でも、やっぱこの時期になると足の先まで『根曳の血』に染まっているからか、
あのテンションで『モッテコイ』がかかると俺たちもスイッチが入っちゃうね!!
『もう一丁いくぞ!!!!!』
みたいなそんなノリでしたよ!!

台風や雨が来るたびに気温は下がるが、俺たちのテンションだけは上がりっぱなしだ!!
陽も短くなってくるとライトアップされた竜宮船も乙姫の舞いもさらに美しさを増したように見える。

こちらにもいましたよ!!
テンションが上がっている方が!!
総務委員長のマツダ委員長!!
『モッテコーイ』

NBCの国枝さんのお父様!!
『モッテコーイ』

俺たちの曳き回し練習22

9月9日(木)諏訪神社

キツイ練習ものこり10カウント。
諏訪での練習は今回も含めラスト2回。
週間天気予報では、次の諏訪の12日は雨の予報だ。
『今日で諏訪は最後になるかもしれん』
『そしたら次は否が応でも本番ぞ!!』
『気合い入れていきましょう!!!』
これが今日の最初の長采の挨拶だ。

そりゃあ気合いが入るってもんよ!!
今日、AMUプラザの店長会議の予定だった右舷1番のトミーも急きょ参戦!!
そりゃそうだ!!
365日×7年に1度の、ある意味最重要な1日なのだから。
仕事が大切だということは百も承知だが、
過ぎれば取り戻せないかけがえの無い時間を俺たちは生きているのだ。

4セット練習、全て本番の意識で。
整列、回し、180度戻し、逃げ、階段落とし
気迫あふれる練習となった。

片肌の後の回しからの逃げはセンターの位置が違う。
逃げの方向が場所のセンターから後ろの鳥居のセンターに左へ敷石1〜2枚分ずれるのだ。
その時どうしても船体が斜めになってしまう傾向にあり、見た目が悪いというのが悩みのひとつであった。

そこで、右舷1番トミーと2番のジョニーで打ち合わせをして、
3回転半の後半と最後の1回転半で回しの途中で左にずらす作戦を決行!!


おお!!!
真ん中に逃げられる!!!
実は7年前も右舷の1番2番でやっていた『引っ張り』
今日初めて成功を体感することができたのだ!!

3セット目で初成功。
4セット目は体に残っている感覚を確認!!
『やった!!』
俺たちはやっと手応えを感じることができた!!
4セット目の最後は勢い余ってズレ過ぎましたけど。。。(泣)

『これは本番ぞー!!!!!』
『引け!!引けーーー!!!』
『戻せ!左ィーーーー!!!』
みんなの意識がひとつになって最高の練習になりました。
3セット目の階段落としは宗先輩や見学の皆さまにもお誉めの言葉を頂き感無量!!

実はこのブログを書いているのは次の諏訪練習当日。
雨。。。
まだ連絡はないが、今日の練習はどうなるんだろう。。。
あれが本当に最後の諏訪練習になってしまうかもしれないよ〜

[曳き回し]俺たちの曳き回し練習23

空を見上げるとうろこ雲。
のこり1カ月を切った八坂の空は本番さながらの秋の空だ。

細切れに聞こえるツクツクホーシの鳴き声

『わぁ蝉の声、久しぶりに聞いた。。。』
1セット目のはじめに呟くトミー。

『久しぶりに聞いた』ではなく
『久しぶりに聞こえた』のだろう。

仕事に練習に余裕の無い毎日。
久しぶりに聞こえたのは、ほんの少しゆとりのできた心の声だったのかもしれない。

9月10日(金)八坂神社

残りのカウントダウン。
細かい所作への指導の矛先は囃子にも向かった。

最初の挨拶の場面。
船から降りてくる囃子、後ろか走ってくる囃子。
なかなかビッと整列できない囃子に厳しい指導が入った。

『真ん中は誰や!!』
『真ん中の決まらんば、他の者の並ばれんやろうが!!』
『整列の時はきょろきょろせん!!』

『奉納の始まる前もバラバラ走らんぞ』
『隊列ばつくって走れ!!』

根曳からも厳しい叱り声が飛ぶ時もある。

だけど、解ってるだろ?
俺たちは100年に1度の最高の竜宮船を奉納するって決めたんだ。
根曳も囃子も、そして乙姫のみんなも『みんなでひとつ』だってことを!!

7年後も14年後も。。。もっと未来も

一緒に流した汗も涙もきっと心に残る。
みんなが大人になって、おいたちがおじいちゃんになっても
一緒にお酒が飲める美しい思い出になるんだから!!

だから、今
一生懸命ガンバローぜー!!

今日もバリッと気合いの入った根曳衆。
『ヤーーーー!!!』と片肌脱ぎ!!

俺とトミーも昨日の感覚で引き上げます!!
諏訪、八坂バージョン右ワンツー引き上げ!!

いつも見学に来られている村上大先輩にもお誉めの言葉を頂きました!!
これはうれしかったなぁ〜!!

全体の一部でしかないけど。。。
『先輩も納得』の課題をひとつクリアできたのかも。。。

だいぶお誉めの言葉を頂けるようになってきたけど、
当の本人たちにとってはまだまだ問題は山積!!

調子に乗らずに最後まで頑張るぞ〜!!

『1・2・3ヤーーーー!!』